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追懐(つい買った、という意味じゃないぞ)・・Chet Baker

梅雨らしい天気になった。

こんな日、ボクは「雲となり雨となる楚の襄王」という劉廷芝(りゅう・ていし)の詩の1節が思い出される。

ネットの Weblio 事典に解説があったのでコピーすると。

巫山(ふざん)は中国四川湖北両省の境にある名山で、そこに住むという神女天帝の娘だったが、未婚のまま死んで、ここに葬られ、巫山の神になったという。懐王は夢でこの神女通じ襄王夢中で彼女と会い、彼女は自分は旦(あした)に朝雲となり暮に行となる▽と説明したことから、男女交わりを「雲雨」ともいう。」

男女の情事を言うのはこの通りだが、岩波文庫の前野直彬先生の解説によれば、楚の宗玉の「高唐の賦」が最初だが、この楚王は襄王ではなく、宗玉がこの話をした相手が襄王だったので、以後、襄王の故事として用いられることが多いとある(61年初版、81年27刷、81P)。

 

詩の続きは「願わくは軽羅(けいら=うすぎぬのこと。この詩の美人が裳裾としている)となりて細腰(さいよう)に著(つ)かん」とちょっとエロティックだが、一生どころか未来永劫、ともに添い遂げましょう、と真面目な恋歌なのだ。

こんな真面目な詩を思い出したということは、つまり、ボクはなんて真面目なんだ~ああ~もう浮気が出来なくなってしまった(泣)

 

 

昭和10年三教書院刊いてふ本「唐詩選」

 

 

ネットに読み下しと解説があったのでアドレスを貼っておきます。

興味のある方はどうぞ。

http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/4023370.html

 

この詩には他にも忘れがたいフレーズがあって、

 

憐れむべし楊柳(ようりゅう)心を傷(いたま)しむるの樹(じゅ)

憐れむべし桃李(とうり)腸(はらわた)を断つの花

 

ボクは戦前の漆山又四郎先生の読解で覚えたので、前野先生や他の先生方の読み下しとは少し違っていると思うが、気にしない。

 

 

 

70年代の学生街にはジャズ喫茶が当たり前のようにあったので、ある世代以上ならチェット・ベイカーのことなら誰でも知っている。

栄光の頂点を極めながら、麻薬中毒で墜(お)ちるところまで墜ちてボロボロになり、友人たちの尽力で復帰した後はヨーロッパに拠を移して、88年、ホテルの窓から転落死した。

彼の歌うスタンダード(シナトラソング) I'm A Fool To Want You は心にしみる。

振り向いてもくれない彼女を、それでも死ぬほど愛せずにはいられない男心 を、絶望の2文字を知った彼が歌うと、涙がとまらなくなる。

悲しみさえも突き抜けた何かが伝わってくる。

亡くなる前年の87年の来日公演でも歌ったはずだ。

 

https://youtu.be/lwkzBkGmHCE

 

「追記」:

2週間ほど前の記事でポール・ニューマンのジャズ映画「パリの旅愁」について触れたが、この映画をバックにした映像が見つかったので貼っておきます。

ポール・ニューマンンの嫁さんになったジョアン・ウッドワードが映ってます。

お暇なときにどうぞ。

https://youtu.be/HrSNVg-U8sU

 

 

 

 

 

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マイナーな60年代ビートミュージックと駄洒落、読書レビュー。

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