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夏の夜のシャンソン・・・エレーヌ・マルタン(Hélène Martin )








シャンソンの世界には、インテリ好みの高踏派シャンソンというのがあるそうだ。
文学的シャンソンと言ってもいいのかもしれない。

フランスの誇る詩人の詩に曲をつけて歌う人たちだ。

昨日紹介したレオ・フェレもこの仲間だが、彼は卑近な日常も歌って大衆的な人気を得た。

今日紹介するエレーヌ・マルタンは、フランスでも一部のファンが熱狂するだけのマイナーな存在だったらしい。

そのせいだと思うが、日本人ブロガーさんで、この人を取り上げたのは1人しか知らない。



4年前、記憶を頼りに物置レコードシリーズってのをやったことがあり、そのときこの人も取り上げた。

実を言うと、ヴァン・モリソンもポール・カントナーとグレース・スリックのアルバムもそのとき取り上げている。


面倒臭いので今日は4年前の記事の採録でご勘弁。




「採録」


今朝もいつものようにヨン様にお早うを言おうと鏡に向かった。
が、鏡の向こうで出迎えてくれたのはヨン様じゃなくて小遊三師匠だ。
あれれ? どうして? わかんな~い??


誰もがこんな風にしてわが身に押された「時」の刻印を知るはずだ。

ふと On n'a pas toujours vingt ans. という言葉が浮かんだ。
いつまでも20歳じゃない、つまりは若くはないのよ、という意味で、エレーヌ・マルタンの歌のタイトルだったか歌詞の一部だったか・・???
(これは完全な記憶の混同で、彼女にそんな歌がなかったのを確認した)

エレーヌ・マルタンを知ってる人はよっぽど限られているらしく、ネットを検索しても記事を書いてる人は1人しか見つからなかった。
ポップ歌手でもなく、アイドルでもなかったので、日本ではなかなか受け入れづらかったのだと思うが、歌声から静かな情熱が伝わってきて好きな歌手だった。

彼女は28年生まれ。56年から歌い始め、62年にジャン・ジュネの詩「死刑囚」を取り上げて評判になり、さらにルイ・アラゴン他多くの詩人の作品を歌ったことで知られていて、60年代後半のパリでは人気があった。

詩にリズムを与えるために私は歌う、とインタヴューで答えているけれど、フランス語の分からないボクにはそんな聴き方なんかできっこない。
フランス語が分からなくたって感じるものは感じる、音楽はそれでいいのだ。

ボブ・ディランだって、アメリカ人はまず歌詞から入っていくそうだけど、英語の聞き取りの下手なボクにはディランの詞なんて耳で聞いてもちんぷんかんぷんだ。

そもそも日本語の歌だって歌詞なんか聞き取ったためしはない。
流行り歌の歌詞を口ずさむことがあるが、意味をとらえて口ずさんでいるわけじゃない。
音の連なりとして、ギターやラッパの音と同じような感覚で口ずさんでいるだけだ。

ABCも分からない頃から洋楽一辺倒になってしまったため、そんな耳の構造になってしまったらしい。

だから、90年代にカラオケを始めるようになって一番びっくりしたのは、歌うために字幕で歌詞を読み、初めて歌詞の意味を知ったときだった。

「遮断機が上がり、振り向いた君は、もう大人の顔をしてるだろう」とか「中央線よ、空を飛んで、あの娘(こ)の胸に突き刺され」とか、意味もなく口ずさんでいた言葉が意味を持って立ち上がったとき、心底、こんな言葉を紡ぎだすなんてすごいと思ったのだった。

じゃあ、歌詞カードを読めばいいじゃないか、と思われるだろうが、そうはいかない。
歌詞カードで読む詞は、音とは何のつながりも持たなくなるからだ。
色々面倒くさいのだ。

Uで3曲ほど彼女を聴けるので、ボクの持っているレコードに収録されていた2曲を貼り付ける。
動く彼女はもちろんのこと、こんな姿かたちをしていたのもこの映像で初めて知った。
日本で編集されたレコードを73、4年ごろに買ったのだが、ジャケは風景か何かのイラストだったのだ。
(正確には「エスプリ・ドゥ・シャンソンというシリーズの1枚で、75年の発売。もともとは「詩的シャンソンのエスプリ」というシリーズで、60年代の半ば頃までに紹介されたものの再発のようだ。解説の葦原英了氏が、こんなに早く日本でも紹介されるとは思わなかった、と書いている)
レコードタイトルは覚えていない。

最初はジュネの詩「死刑囚」。




次は67年の作品で、ルイ・アラゴンの詩「火」。
とても好きな作品だ。
ライヴのせいか、レコードとは異ったバッキングになっている。




現在13枚入りCDボックスが発売されているようだが、びっくりしたのは99年に新作アルバムがリリースされていること。71歳のときの新譜だ。

たった1人、エレーヌ・マルタンに言及していた野晒与太郎さんの記事は下記。

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コメント

No title

おはようございます^_^
サンデーモーニングにシャンソンというのもいいもんですね♪
伸びやかな歌声がぴったりです^_^
シンプルだけど味わいのあるジャケットもいいですね。頭の中で白地に自分で色をつける楽しみもあったり^_^

No title

マニアックな(笑)
エレーヌ・マルタンって初めて聞く名前だわ('∀`)
ジャン・ジュネはモチ、大好きなんだけど、こんな風に
歌になると、耽美さが増す感じ~♥凸♥
2曲目の詩は読んだ事がないけど、情熱的な感じね♥
このアルバムを持ってるshoさんが謎だわ~!!

No title

のぶさん、「白地に自分で色をつける楽しみ」、いいことを言いますね~
さすがブンジンボッカク~

ナイス有難うございます~

No title

joey さん、自分でもマニアックだなあ~と思います(笑)
でも、このアルバムは本当にいいんですよ~
聴くたびに心に響きます。
引っ張り出してきてからも毎日のように聴いてます(笑)

ナイス有難うございます~

No title

✲◕‿◕✲おはよう✲◕‿◕✲ございます

今回はスッカリ訪問が出遅れちゃって…m(_ _)m

毎度毎度感謝感謝です㋸

お盆も今日が最終日…

昨日お墓参りを済ませてきました

偶然思わぬ人と遭遇しました

母が会わせたようにも思えました

テレビでは戦後70年の特別番組が多かったので

出来るだけ見ておこうと思い目を通しました

平和であることの幸せを感じた一日…

元アメリカ兵の自宅レポートの際に

流れていたシャンソンがとてもオシャレに感じましたー

今日も㋵✿㋺✿㋛✿㋗✿お願いしまーす( ^^)/▽▽\(^^ )

No title

カノンさん、お早うございます。

お母さんの引き合わせ~!
そうしたことは絶対にありますね。
そんなとき、亡くなっても魂は生きていると感じます。

平和ボケと言われようが、平和が一番です。
争いほど愚かなことはありません。
力に頼ればたよる頼るほど争いは起こりやすくなります。

ナイス有難うございます~

No title

夏の夜のシャンソン・・悲しい響きですね~でも力強い歌声が感動的です。
二曲目の演奏スタイルも初めて見たので中々新鮮!ガットとエレキの二本だけでやるのもカッコいいですね^^ナイス!

No title

は~い!夏バテ真っ盛りで~す!(´Д`)
なるほど・・・MIKAはパリに住んでいたこともありフランス語が堪能なんで
若いのにシャンソンを歌うんですが、確かに彼の歌詞はシャンソンのようにポエムだわ。
いろいろ勉強になります。

ヨン様って誰かと思ったけど、小遊三師匠?(笑)
ヨン様好みじゃないので(^^ゞ

No title

ゴールドさん、歌詞は聞き取れなくとも意味してることは曲の中から立ち上がってきますよね。
そこがこの人のすごいところだと思います。

そうそう、こんな演奏スタイルって、ロックしか聞かない人間にはとても新鮮です~!

ナイス有難うございます~

No title

snow さん、分かる分かる~こっちは夏ばてどころか、生きてるのが不思議なくらいです~

MIKAさんのバックボーンってそうなんですか~!
ファンって、そんなところまできちんと見ててくれるから有難いですね~

ボクもヨン様がハンサムだとは思わないけど、あれだけ女性を熱中させたんだから、何かがあるんですね。

ナイス有難うございます~

No title

ジャケットが絵本のように素朴でカワイイのに、歌っている映像を見たらご本人はハンサムウーマンでした。恰好いい女性~。

No title

春車さん、ボクもこの映像を見たとき、長いこと温めてきたイメージと違うのでびっくりしました。
この人のこのアルバムはとても好きでした。

ナイス有難うございます~

No title

どこかで見たことがあるようなイラストのような・・・
雰囲気とっても可愛いですね!

じっくりと聴きたい曲ですね。
ナイス☆

No title

まこちゃん、心温まるようなイラストですね。

曲はどれもじっくり味わいながら聴けます。

この人、お勧めです~

ナイス有難うございます~

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Author:showhanng55
マイナーな60年代ビートミュージックと駄洒落、読書レビュー。

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