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自選駄洒落集。その③・・・・Louis Armstrong &Ella Fitzgerald

寒い!!

今週いっぱいはこの寒波が続くそうだ。
コタツムリになって、春が来るまで冬眠していたいがそうもいかない。

酒を飲んで体を暖めるのが一番だ。





重い樫のドアを開ける。

すばやく店内を見渡し、怪しい気配がないのを確かめたら、アクァスキュータムの襟を立て、ボルサリーノをかぶりなおしてカウンターの左端に座る。

左端でなければいけない。

右手をいつでも自由に使えるようにするためだ。
エースのジョーに教わったハジキ使いの基本動作だ。

バーテンダーに酒を注文する。

気分はハードボイルド。

間違ってもボージョレーヌーボーなんて生ぬるいものを頼んじゃいけない。

人差し指と中指の2本をボルサリーノにツと伸ばしてハイボールのダブルを頼むのがツウだ。

が、今夜は特別。

マティーニにする。

理由??

ウォッカとタニノギムレットはダービーを取った。
先輩のタニノマティーニはちょっと影が薄いが、オープン馬。
G1レースにだって一度だけ出走したことがある。

ハードボイルドなのだ!



マティーニをひと口飲んだら、右手を懐に差し込む。

バーテンダーが怯えて緊張した瞬間、目にも留まらぬ早業で内ポケットからヘミングウェイの「殺し屋」を取り出す。

チャンドラーの「長いお別れ」はいけない。

ハヤカワ文庫で2百ページを超えているので、読み終えるのに時間がかかりすぎる。

店とのお別れが長くなっちまう。

長く居座れば情も湧く。

ハードボイルドは非情が掟なのだ。

その点「殺し屋」は新潮文庫で20ページ。
30分もあれば読み終える。
ちょうどいい時間だ。





ヘンリー食堂のドアがあいて、二人の男がはいってきた。二人はカウンターの前に腰をおろした。
「何にしますか?」ジョージが注文をきいた。
「そうだな」一人が言った。「アル、何がいい?」
「そうだな」アルが言った。「何がいいかな」

・・・・・・・・・・

「飲みものは何かあるのか?」アルがきいた。
「シルバー・ビール、ビーボー、ジンジャー・エール」ジョージは言った。
「一杯やるものはあるかときいてるんだ」
「いま言ったものだけです」
「しけた町だぜ」もう一人の男が言った。「何ていう町なんだい?」

(大久保康雄訳)




気分が乗ってきたところでレコードがかかる。



カウンターには男と女が座っている。

男はだみ声、女はセクシーな声でしゃべっている。

女「あんた、おエラいさんなの?」

男「んにゃ、おらぁ~、にっちもサッチモいかねェだよ」


























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コメント

No title

寒い!って言うから、ダジャレがかと思った

懐からどんなエロいものが出てくるかと期待してました(ΦωΦ)フフフ…

おかげで肩こりが治ったみた~い♪

No title

snow さん、うううう・・・
おサムい駄洒落を言っちゃあ手塚治虫ファンに殺されるだろうが・・

なんと snow さんがえろいのを期待しえたとは~!
イメージに合わないからおもぇろい~!

ナイス有難うございます~

No title

オモシロいね・・・ラジオ・ドラマをみている感じ~

受ける側に想像させますよ

momoはラジオ世代ではなかったから
ラジオドラマなど聞いた事がない
数年前の三谷さんの映画・・・ラジオの時間を見て
ラジオドラマの凄さと言うか魅力を感じた~
showさんって・・もしかして三谷 幸喜か

サッチモとエラフィッツ
ムーディーでいいですね
今夜ね・・・って言いたい

No title

このアルバムは大好き!ベイシーオーケストラとの名盤ですね。
美しい曲ですね!

だけど選曲、珍しいですね。
そう言えば案外マティーニってあまり頼まないんですよね。
モスコーミュールにしちゃいそうだ。お馬さんの名前にはないか。
調子に乗って遊んでみました。
オグリキャップを頭にちょいと被り、ディープでインパクトな夜もいい。
マンハッタンカフェでメイショウマンボにスズカマンボ踊ったら、Mr.シービーとスティルインラブ~ オオここはマンハッタンではなかったか、美浦か栗東かシンザンもので分からへん~

ところで最近見てないので分かりませんがサクラ…系お馬さんはどうですか

No title

ももちゃん、そう言ってくれるとは嬉しい限り。
ちょうど、この頃40年前後のラジオ界を舞台にしたアメリカのミステリーを読んでて、そんな気分を自分でも書きたかったんです。

Dream a Little Dream of me しっとりしたいい曲でしょう~
大好きなんです。

ナイス有難うございます~

No title

carmencさん、珍しい選曲かなあ~??
こんなしっとりした曲も大好きなんですよ~

で、ははは、お馬ちゃん尽くし。
意外とご存知だったんですね。

ボクも最近はたまにしか見ないからお馬ちゃんのこともよく分からなくなりました。

サクラの馬はどうなんでしょうね??
今は社台の天下だから。

ナイス有難うございます~

No title

チロルさん、ナイス有難うございます~

No title

show さんにしてはシブい選曲だなと思ったら、JAZZ という書庫もあったんですね。ナイスです。

No title

yan_yanさん、ジャズはたまにしか聴かなくなったけど、結構好きだったんですよ~

ナイス有難うございます~

No title

おぉ('∀`) これは読んだことがあったかしら?
マティーニが出てくるダジャレは確か読んだことがあるような;
笑いの箇所がわからなかったけど(笑)この雰囲気で
流れる曲のセレクトがステキよ♪
にっちもサッチモいかねェだよにナイス~

No title

joey さん、これは7年前の記事だから読んでないはずです。

最近マティーニを注文するハードボイルドネタを書いたので、そっちのほうですね。読んだのは。

素敵な曲でしょう~ボクはロマンチストなのだ^(爆)

ナイス有難うございます~

No title

古いサウンドが新鮮に聞こえていい感じです^^

サックスの音が実にいやらしくて最高~

ナイス!

No title

ゴールドさん、こういう古い音が新鮮に聞こえてくるので、2000年代のアメリカで少し流行ったんですよ~
直近の音のほうが古臭く感じるってのは面白いですよね。

ナイス有難うございます~

No title

katsu さん、ナイス有難うございます~

No title

Mufin さん、ナイス有難うございます~

No title

>ハヤカワ文庫で2百ページを超えているので、読み終えるのに時間がかかりすぎる。

とか、ツボです。
わははは!この記事大好き!

No title

春車さん、おお~嬉しいなあ~自分でも気に入ってる記事なんですよ~

ナイス有難うございます~

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showhanng55

Author:showhanng55
マイナーな60年代ビートミュージックと駄洒落、読書レビュー。

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